2011-09-22(Thu)
イタリアの観光地のランキング、その18(ミラノの教会)
今回はミラノにある教会を紹介します。これまでに出てきたミラノのドゥオモと「最後の晩餐」で有名なサンタ・マリア・デッラ・グラッツェ教会の他にも、ミラノにはお気に入りの教会があります。特に、古い教会ほど好きなので何度となく足を運びました。歴史を感じるその重厚さは神秘的な雰囲気を醸し出していて、カトリックではない私でもキリストを信じたくなってしまいます。
ミラノは西ローマ帝国の都になったこともある古い歴史のある街ですので、教会の歴史も古く、あのミラノ勅令が発せられた紀元4世紀にまで遡らなくてはいけません。ドゥオモでさえも、紀元4世紀に建てられた2つの教会(サンタ・マリア・マッジョーレ聖堂とサンタ・テクラ聖堂)の上に建てられたのです。今でもドゥオモの下は高さ4メートル以上の空洞になっていて、ローマ時代の聖堂と聖ジョヴァンニ・アッレ・フォンティ洗礼堂の遺跡を見ることが出来ます。
下記の教会も4世紀後半から5世紀の初めに建てられています。度重なる改装で建設当時の部分はほとんど残っていませんが、やはり、その歴史を感じます。今回も、自分の好みでランキングしてみました。
1. サン・ロレンツォ・マッジョーレ聖堂

この教会も4世紀後半に建てられたのですが、ミラノの聖人サンタンブロージョが建てた教会ではありません。ローマ皇帝のテオドシウス一世が建てたと言われています。正面に残るコリント式の柱列を見ると馬に乗ったローマ皇帝が今にも現れそうな気がします。何度も増築と改修を重ねたようですが、今でも調和のとれた外観が大好きです。特に、裏にある公園からの眺めが最高です。公園のベンチに座って、いつまでも眺めていたくなります。
2. サンタンブロージョ聖堂

紀元379年にミラノの聖人であるサンタンブロージョによって建てられた教会です。その後、何度か改修されましたが、今でも残るロマネスク建築の外観は忘れられません。薄暗い教会内の祭壇奥の礼拝堂は4世紀のままで、そこには5世紀のモザイクを見ることが出来ます。この古い教会の重厚さは、飛びぬけています。特に、入り口から教会に入るまでの開廊を歩くときに長い歴史を感じない人はいないでしょう。教会の入り口のすぐ横にローマ時代の石柱が1本だけ残っていますのでお見逃しなく。
3. サンテウストルジョ聖堂

この教会も4世紀後半から5世紀にかけて建てられたようです。この頃の教会は墓地の上に建てられることが多く、この教会もローマ時代の墓地の上に建てられています。教会内には博物館があり、ルネッサンス建築のポルティナーリ礼拝堂を見ることが出来ますが、その脇にある教会の地下に続く階段を下りると最近発掘されたローマ時代のお墓の遺跡を見ることが出来ます。
4. サン・シンプリチャーノ聖堂

この教会も、4世紀後半にサンタンブロージョによって建てられたのですが、度重なる修復によって、当時の面影は正面扉にのみ残っています。しかし、ここにあげた教会の中でも一番シンプルなロマネスク建築を今でも見ることが出来ます。地下には古い礼拝堂の遺跡を見ることも出来ます。
5. サン・ナザーロ・マッジョーレ聖堂

同じく紀元384年にサンタンブロージョによって建てられた教会です。ここには、12使徒の遺品を初めとして5世紀からの記録や考古学的な遺品が保存されているとのこと。この教会も正面の大通りからよりも、裏から眺めたほうがその歴史を感じます。
上記の教会のうちいくつかは、ドゥオモと同じように、教会内に有料の宝物館や礼拝堂があります。入場料4~6ユーロですので、興味のある方は覗いてください。どの教会も、見る価値は十分にあると感じました。
観光の面では、ミラノは、ローマ・ヴェネツィア・フィレンツェに比べると、ワンランク下と思われています。確かに、「最後の晩餐」ばかりが有名で、ドゥオモもスフォルツェスコ城もそれほど有名ではありません。でも、ミラノはローマ時代からの歴史が詰まった街なのです。考古学博物館の近辺にあるローマ遺跡を始めとして、古い教会の地下に残る古い遺跡を訪ねると、ミラノの奥深さを感じることが出来ます。ミラノはオペラ、買い物、ファッション、サッカーだけではありません。
次回のランキングは、ミラノの隠れた観光地にする予定です。
ミラノは西ローマ帝国の都になったこともある古い歴史のある街ですので、教会の歴史も古く、あのミラノ勅令が発せられた紀元4世紀にまで遡らなくてはいけません。ドゥオモでさえも、紀元4世紀に建てられた2つの教会(サンタ・マリア・マッジョーレ聖堂とサンタ・テクラ聖堂)の上に建てられたのです。今でもドゥオモの下は高さ4メートル以上の空洞になっていて、ローマ時代の聖堂と聖ジョヴァンニ・アッレ・フォンティ洗礼堂の遺跡を見ることが出来ます。
下記の教会も4世紀後半から5世紀の初めに建てられています。度重なる改装で建設当時の部分はほとんど残っていませんが、やはり、その歴史を感じます。今回も、自分の好みでランキングしてみました。
1. サン・ロレンツォ・マッジョーレ聖堂



この教会も4世紀後半に建てられたのですが、ミラノの聖人サンタンブロージョが建てた教会ではありません。ローマ皇帝のテオドシウス一世が建てたと言われています。正面に残るコリント式の柱列を見ると馬に乗ったローマ皇帝が今にも現れそうな気がします。何度も増築と改修を重ねたようですが、今でも調和のとれた外観が大好きです。特に、裏にある公園からの眺めが最高です。公園のベンチに座って、いつまでも眺めていたくなります。
2. サンタンブロージョ聖堂



紀元379年にミラノの聖人であるサンタンブロージョによって建てられた教会です。その後、何度か改修されましたが、今でも残るロマネスク建築の外観は忘れられません。薄暗い教会内の祭壇奥の礼拝堂は4世紀のままで、そこには5世紀のモザイクを見ることが出来ます。この古い教会の重厚さは、飛びぬけています。特に、入り口から教会に入るまでの開廊を歩くときに長い歴史を感じない人はいないでしょう。教会の入り口のすぐ横にローマ時代の石柱が1本だけ残っていますのでお見逃しなく。
3. サンテウストルジョ聖堂



この教会も4世紀後半から5世紀にかけて建てられたようです。この頃の教会は墓地の上に建てられることが多く、この教会もローマ時代の墓地の上に建てられています。教会内には博物館があり、ルネッサンス建築のポルティナーリ礼拝堂を見ることが出来ますが、その脇にある教会の地下に続く階段を下りると最近発掘されたローマ時代のお墓の遺跡を見ることが出来ます。
4. サン・シンプリチャーノ聖堂



この教会も、4世紀後半にサンタンブロージョによって建てられたのですが、度重なる修復によって、当時の面影は正面扉にのみ残っています。しかし、ここにあげた教会の中でも一番シンプルなロマネスク建築を今でも見ることが出来ます。地下には古い礼拝堂の遺跡を見ることも出来ます。
5. サン・ナザーロ・マッジョーレ聖堂



同じく紀元384年にサンタンブロージョによって建てられた教会です。ここには、12使徒の遺品を初めとして5世紀からの記録や考古学的な遺品が保存されているとのこと。この教会も正面の大通りからよりも、裏から眺めたほうがその歴史を感じます。
上記の教会のうちいくつかは、ドゥオモと同じように、教会内に有料の宝物館や礼拝堂があります。入場料4~6ユーロですので、興味のある方は覗いてください。どの教会も、見る価値は十分にあると感じました。
観光の面では、ミラノは、ローマ・ヴェネツィア・フィレンツェに比べると、ワンランク下と思われています。確かに、「最後の晩餐」ばかりが有名で、ドゥオモもスフォルツェスコ城もそれほど有名ではありません。でも、ミラノはローマ時代からの歴史が詰まった街なのです。考古学博物館の近辺にあるローマ遺跡を始めとして、古い教会の地下に残る古い遺跡を訪ねると、ミラノの奥深さを感じることが出来ます。ミラノはオペラ、買い物、ファッション、サッカーだけではありません。
次回のランキングは、ミラノの隠れた観光地にする予定です。
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