2012-06-09(Sat)
イタリアの旅行計画、その10(公共バスのトラブル編)
また、ブログの更新に時間がかかってしまいました。前回に引き続き、公共交通機関のトラブルをまとめました。今回は、公共バスのトラブルですが、実は、トラブルではありません。これらのほとんどは、知らなかったことが原因であり、イタリアの公共バスに問題があるわけではないのです。要するに、その国の言葉が出来ない事が大きな理由のひとつです。日本にいる外国人も同じ様なトラブルに逢うのでしょうね。
列車の旅行は、イタリア国鉄や私鉄の情報が、インターネットですぐに入手できるので、簡単に計画を練ることができるのですが、そこに、公共バス利用が入ると、急に難しくなってしまいます。まず、インターネットでバス会社のホームページを探して、更に時刻表を探すところから始まります。バス会社のホームページは、ほとんどがイタリア語で、しかも、いろいろと但し書きが書いてあるので、それらを理解するのが一苦労です。グーグル翻訳などを使って、それでも何とか計画が出来たとしても、実際に乗る時は、日本では想定外のこまごまとした問題に遭遇します。
1. 乗るところがわからない
列車の駅の駅前広場からバスが出るのなら、駅のキオスクでバスチケットを購入して、乗り場を聞いてバスに乗れば良いので、それほど苦労はしません。但し、街内を走るほとんどのバスは、列車の駅前に停留所があるのですが、街から郊外に行くバスは、駅から離れた所にあるAuto Stazione(バス乗り場)から乗る場合が多々あります。その時は、バス乗り場の位置をちゃんと調べておかなければいけません。要するに、バス乗り場まで駅前から街内バスに乗るか歩いて行く必要があります。そこで、事前にインターネットやグーグルマップで探すのですが、どうしても見つからない時は、グーグルアースで探したこともあります。でも、わざわざバス乗り場まで歩いて行って、バスに乗ったら、バスは歩いた道を駅前まで戻って駅前にあったバス停に停まったこともありました。まあ、これくらいのトラブルは最初から覚悟しなくてはいけません。写真は、綺麗にアルプスが見えたピエモンテ州のビエッラ駅(左)とそこからバスで行くカンデーロ(中と右)です。

2. 降りる停留所がわからない
バスに乗って出発しても安心はできません。次は降りる停留所の心配をしなくてはいけません。大きな停留所にはその停留所の名が書いてありますが、小さな停留所には何も書いてありません。どっちにしても、自分が降りる停留所に着く前にブザーを鳴らさなくてはいけないのですから、停留所に着いて場所を確認した後からでは遅すぎます。降りる場所の地名だけを覚えていても、小さな停留所には場所の名前は書いていないので、今どこを走っているのか直ぐにわからなくなってしまいますのでどうしようもありません。また、幾つ目の停留所かを調べておいても、乗降客のない停留所は停まらずに通過してしまうので、今幾つ目のてお竜所であるかも直ぐに分からなくなってしまいます。おまけに、バス内放送もほとんどありません。従って、公共バスに乗ると全くと言って良いほど、どこで降りるのかがわからなくなります。かろうじてわかるのは終点まで乗る時だけです。ですから、一番大事な事は、バスに乗った時に、運転手さんに降りる停留所の名前を告げて、このバスが目的地に行くかどうかを確認したうえで、必ず、運転手さんのすぐ傍の席に座って、そこに到着したら呼んでもらうように頼むことです。
写真は、ミラノから1時間40分の公共バスの旅で行ったソンチーノです。ここで降りるときは、ちゃんと運転手さんに呼んでもらいました。イタリアのバスの運転手さんは皆親切で、これまで教えてくれなかった運転手さんは一人もいません。

3. 日曜・祝日と夏休みの時刻表(バスが無いのでタクシーの利用)
公共バスは、原則として、車の運転が出来ない学生が学校に行く時に利用することを考えています。従って、学校のない日曜日と夏休み期間(6月中旬から8月いっぱい)は、バスの本数がかなり少なくなります。時刻表も日曜日と夏休みは別になっていますので注意が必要です。また、土曜日も、特に午後は本数が少なくなります。このことを頭に入れておかないと、あると思っていたバスが来ないことになってしまいます。
イタリア国鉄のペスカトーレ・デル・ガルダ駅前でボルゲット村に行くバスを待っていたのですが、予定を過ぎても全然来ないのです。そこで、停留所の時刻表を良く見ると、ちょうどその日から夏休みに入っていたので、バスの本数が減りボルゲット村へのバスがほとんどなくなっていたのです。仕方なくタクシーを使ってしまいました。当然ながら、帰りのバスもなかったので、近くの街ヴァレッジョから観光地であるヴェローナ行きのバスを見つけて、ヴェローナからミラノに戻りました。有名観光地のバスは、観光客に優しいので日曜日や夏休みでも便数が減らないのです。写真はボルゲット村とヴァレッジョです。

4. 無賃乗車(バス編)
当然ながら、バスも無賃乗車を見つかれば罰金です。また、列車と同じようにチケットを持っていても打刻をしていなければ罰金です。ごく稀にですが、バス会社の人が数人で、バスを降りる人のチケットをチェックして無賃乗車の摘発を行っています。運の良いことに、摘発されたことは一度もありませんが、無賃乗車は何回かしたことがあります。もちろん、その時は事情があって仕方なく無賃乗車をしました。もし、見つかったら、罰金(バス運賃の30倍ほど)です。
ベルガモからコルネッロ・ディ・タッソに向かう時、ベルガモのバス乗り場でチケットを購入しようとすると、さすがに天下の観光地であるベルガモです。英語のできる切符売り場の人が、この日は“アルピニストの日”なので、アルプス方面に向かうバスは無料だと言われました。こんなこともあるのです。堂々と罰金無しの無賃乗車の日でした。写真は“アルピニストの日”のベルガモとコルネッロ・ディ・タッソです。

5. チケットの購入方法が良く分からない
公共バスのチケットの購入方法はいろいろあります。街内のバスは、駅のキオスクや街のバールで購入できます。郊外に向かうバスは、Auto Stazioneにある切符売り場で購入する場合が多いと思いますが、キオスクやバールでも購入できる時もあります。バス会社によっては、キオスクやバールで売っていない事もあります。そんなバスは、乗る時に車掌さんから購入するのです。車掌さんから購入するバスが一番安心です。チケットを買う時に、このバスが目的地に行くことを確認できますし、目的地に着いたら知らせてもらうようにお願いするのも簡単です。但し、バス会社によっては、運転手さんからチケットを買うことが出来ますが、キオスクやバールで購入するよりも割高(10~20%ほど)になることがあります。それでも、罰金よりは大分助かります。
日曜日にパヴィアの修道院へ行った時、パヴィアの駅からバスで行ったのですが、日曜日でしたので帰りのバスまで2時間以上待たなくてはいけない事がわかりました。でも、偶然、同じ停留所に違うバス会社のミラノ行バスが来たので、チケット無しでそれに乗ってしまいました。そのバスは、運転手さんからチケットを購入するシステムだったのです。ラッキーでした。写真はパヴィアの修道院です。


これらのトラブルは、実際に、どうってことない小さな話です。万が一、罰金(バス料金の30倍ほど)を取られてもたかが知れているので、心配することはありません。それに、これまで、上記に書いたトラブルに何回か遭遇していますが、イタリア語が出来なくても100%何とかなっています。要するに、田舎のバスの運転手さんは100%親切な人だったのです。ですから、心配しないで公共バスを利用した旅行を楽しみましょう。
列車の旅行は、イタリア国鉄や私鉄の情報が、インターネットですぐに入手できるので、簡単に計画を練ることができるのですが、そこに、公共バス利用が入ると、急に難しくなってしまいます。まず、インターネットでバス会社のホームページを探して、更に時刻表を探すところから始まります。バス会社のホームページは、ほとんどがイタリア語で、しかも、いろいろと但し書きが書いてあるので、それらを理解するのが一苦労です。グーグル翻訳などを使って、それでも何とか計画が出来たとしても、実際に乗る時は、日本では想定外のこまごまとした問題に遭遇します。
1. 乗るところがわからない
列車の駅の駅前広場からバスが出るのなら、駅のキオスクでバスチケットを購入して、乗り場を聞いてバスに乗れば良いので、それほど苦労はしません。但し、街内を走るほとんどのバスは、列車の駅前に停留所があるのですが、街から郊外に行くバスは、駅から離れた所にあるAuto Stazione(バス乗り場)から乗る場合が多々あります。その時は、バス乗り場の位置をちゃんと調べておかなければいけません。要するに、バス乗り場まで駅前から街内バスに乗るか歩いて行く必要があります。そこで、事前にインターネットやグーグルマップで探すのですが、どうしても見つからない時は、グーグルアースで探したこともあります。でも、わざわざバス乗り場まで歩いて行って、バスに乗ったら、バスは歩いた道を駅前まで戻って駅前にあったバス停に停まったこともありました。まあ、これくらいのトラブルは最初から覚悟しなくてはいけません。写真は、綺麗にアルプスが見えたピエモンテ州のビエッラ駅(左)とそこからバスで行くカンデーロ(中と右)です。



2. 降りる停留所がわからない
バスに乗って出発しても安心はできません。次は降りる停留所の心配をしなくてはいけません。大きな停留所にはその停留所の名が書いてありますが、小さな停留所には何も書いてありません。どっちにしても、自分が降りる停留所に着く前にブザーを鳴らさなくてはいけないのですから、停留所に着いて場所を確認した後からでは遅すぎます。降りる場所の地名だけを覚えていても、小さな停留所には場所の名前は書いていないので、今どこを走っているのか直ぐにわからなくなってしまいますのでどうしようもありません。また、幾つ目の停留所かを調べておいても、乗降客のない停留所は停まらずに通過してしまうので、今幾つ目のてお竜所であるかも直ぐに分からなくなってしまいます。おまけに、バス内放送もほとんどありません。従って、公共バスに乗ると全くと言って良いほど、どこで降りるのかがわからなくなります。かろうじてわかるのは終点まで乗る時だけです。ですから、一番大事な事は、バスに乗った時に、運転手さんに降りる停留所の名前を告げて、このバスが目的地に行くかどうかを確認したうえで、必ず、運転手さんのすぐ傍の席に座って、そこに到着したら呼んでもらうように頼むことです。
写真は、ミラノから1時間40分の公共バスの旅で行ったソンチーノです。ここで降りるときは、ちゃんと運転手さんに呼んでもらいました。イタリアのバスの運転手さんは皆親切で、これまで教えてくれなかった運転手さんは一人もいません。



3. 日曜・祝日と夏休みの時刻表(バスが無いのでタクシーの利用)
公共バスは、原則として、車の運転が出来ない学生が学校に行く時に利用することを考えています。従って、学校のない日曜日と夏休み期間(6月中旬から8月いっぱい)は、バスの本数がかなり少なくなります。時刻表も日曜日と夏休みは別になっていますので注意が必要です。また、土曜日も、特に午後は本数が少なくなります。このことを頭に入れておかないと、あると思っていたバスが来ないことになってしまいます。
イタリア国鉄のペスカトーレ・デル・ガルダ駅前でボルゲット村に行くバスを待っていたのですが、予定を過ぎても全然来ないのです。そこで、停留所の時刻表を良く見ると、ちょうどその日から夏休みに入っていたので、バスの本数が減りボルゲット村へのバスがほとんどなくなっていたのです。仕方なくタクシーを使ってしまいました。当然ながら、帰りのバスもなかったので、近くの街ヴァレッジョから観光地であるヴェローナ行きのバスを見つけて、ヴェローナからミラノに戻りました。有名観光地のバスは、観光客に優しいので日曜日や夏休みでも便数が減らないのです。写真はボルゲット村とヴァレッジョです。



4. 無賃乗車(バス編)
当然ながら、バスも無賃乗車を見つかれば罰金です。また、列車と同じようにチケットを持っていても打刻をしていなければ罰金です。ごく稀にですが、バス会社の人が数人で、バスを降りる人のチケットをチェックして無賃乗車の摘発を行っています。運の良いことに、摘発されたことは一度もありませんが、無賃乗車は何回かしたことがあります。もちろん、その時は事情があって仕方なく無賃乗車をしました。もし、見つかったら、罰金(バス運賃の30倍ほど)です。
ベルガモからコルネッロ・ディ・タッソに向かう時、ベルガモのバス乗り場でチケットを購入しようとすると、さすがに天下の観光地であるベルガモです。英語のできる切符売り場の人が、この日は“アルピニストの日”なので、アルプス方面に向かうバスは無料だと言われました。こんなこともあるのです。堂々と罰金無しの無賃乗車の日でした。写真は“アルピニストの日”のベルガモとコルネッロ・ディ・タッソです。



5. チケットの購入方法が良く分からない
公共バスのチケットの購入方法はいろいろあります。街内のバスは、駅のキオスクや街のバールで購入できます。郊外に向かうバスは、Auto Stazioneにある切符売り場で購入する場合が多いと思いますが、キオスクやバールでも購入できる時もあります。バス会社によっては、キオスクやバールで売っていない事もあります。そんなバスは、乗る時に車掌さんから購入するのです。車掌さんから購入するバスが一番安心です。チケットを買う時に、このバスが目的地に行くことを確認できますし、目的地に着いたら知らせてもらうようにお願いするのも簡単です。但し、バス会社によっては、運転手さんからチケットを買うことが出来ますが、キオスクやバールで購入するよりも割高(10~20%ほど)になることがあります。それでも、罰金よりは大分助かります。
日曜日にパヴィアの修道院へ行った時、パヴィアの駅からバスで行ったのですが、日曜日でしたので帰りのバスまで2時間以上待たなくてはいけない事がわかりました。でも、偶然、同じ停留所に違うバス会社のミラノ行バスが来たので、チケット無しでそれに乗ってしまいました。そのバスは、運転手さんからチケットを購入するシステムだったのです。ラッキーでした。写真はパヴィアの修道院です。



これらのトラブルは、実際に、どうってことない小さな話です。万が一、罰金(バス料金の30倍ほど)を取られてもたかが知れているので、心配することはありません。それに、これまで、上記に書いたトラブルに何回か遭遇していますが、イタリア語が出来なくても100%何とかなっています。要するに、田舎のバスの運転手さんは100%親切な人だったのです。ですから、心配しないで公共バスを利用した旅行を楽しみましょう。
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