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2012-07-23(Mon)

街歩きのコツ(観光)、その1

旅行計画とその街の文化と人との「ふれあい」に関して書いてきましたので、ここで、知らない街を歩くための準備と街歩きのコツを書いてみたいと思います。とは言っても、自分なりに感じたことを書くので、実際に、歩く人が違えば、見たいところも違うし、食べたいものも違うのですから、その方法も違ってくるのは当然です。本当は、街歩きをする人本人が、その人の好みにあった計画を立てて歩くのが一番であることは言うまでもありません。

旅行計画を起てると、何時にその街に着いて、何時にその街を出なくてはいけないかがわかります。帰りのバスや列車の本数が多ければ、選択肢も多くなり、その街の滞在時間を柔軟に変更することができます。但し、宿泊しない場合は、最終の時間だけは押さえておく必要があります。初めて訪問する街ですから、行くまではその大きさも、観光資源の質と量もはっきりとはわかりませんので、もし柔軟な計画がたてられるなら、それに越したことはありません。一方で、公共交通機関のトラブルも考えて、余裕を見ておくことが大事です。

さて、まず、どこに行くのかを決めることから始まります。有名な観光地なら、日本語のガイドブックやインターネットで探せばよいのですが、マニアックな所に行きたい場合は、イタリアのガイドブックや現地のインターネット情報は欠かせません。イタリア語がわからなくても写真を見れば、行きたいところはすぐ見つかります。イタリアには外国人の知らない素晴らしいところがいっぱいあります。例えば、今流行の「天空の街」も、北イタリアにいくつかあります。下記の写真は、城壁に囲まれた「天空の街」を探していて、見つけた街、リグーリア州にあるチェルヴォです。
11_チェルヴォ・カステッロ_007 11_チェルヴォ・海からの眺め_001 11_チェルヴォ街並_017

中世の小さな街は、お城を中心とした城壁に囲まれた集落が多く、敵の襲来に備えて丘や山の上の見晴らしの良いところにある場合が多いのです。従って、力のない小さい街ほど「天空の街」になってしまうようです。エミリア・ロマーニャ州にあるカステラルクァート(左)、ヴィゴレーノ(中)やトッレキアラ(右)も同じです。
21_カステラルクァート_ムニチピオ広場_17 22_ヴィゴレーノ_023 23_トッレキアラ・城外からの城と景色_019

小さな街にもお城、教会、宮殿は、必ずあります。でも、中まで入れるところ、博物館になっているところもありますが、外観だけしか見ることが出来ないところもあります。また、休館日と閉館時間も調べておきます。午前中しか開いていないところもあります。その辺りの情報を収集して、行く前に、観光に最低限何時間必要なのかを調べておく必要があります。それ以外に街を歩いてその街の文化に接する目的がありますから時間が余る分には全く問題ありません。

さて、街歩きですが、当然のことながら旧市街を歩くわけです。小さな街なら、(観光客が多い観光地を除いて)どこに行っても、旧市街は新市街に比べて人通りが少なく、タイムスリップした感覚を味わうことが出来ます。それに、旧市街に今でも住んでいる人たち(何故かお年寄りが多い)がとても親切です。道を聞くと、誰もが親切に教えてくれます。中には、イタリア語でその街の自慢話を話し出す人もいます。お腹が減ったり、トイレに行きたくなった時は、旧市街にあるバールに入りましょう。カフェはもちろんのこと、最低でもクロワッサンくらいは置いてあります。運が良ければ、その土地のワインを薦めてくれるかもしれません。その時は、生ハムやチーズも出してくれるでしょう。バス停近くや駅の中にあるバールなら、そこでバスや列車の時間も確認できます。一人でリストランテに入るよりも、収穫が多いと思います。旧市街の写真を3枚入れておきます。
31 _ポントレモーリ街並_009 32_ボッビオ・街並_08 33_Vogogna街並み_003

お城は、大きいので、小さな街にあっても博物館となっているところがあります。博物館となっていなくても、ほとんどのお城は、入場料を払えば中に入れます。小さな街のお城は、今でも個人の所有となっているところが多く、そんなところは、中世の家具や調度品・美術品をそのまま残しています。中には、有名な画家のフレスコ画が綺麗に残っているところもありますが、ほとんどは有名な観光地に比べると、質も量も比べ物になりません。それでも、普通の中堅貴族が中世にどのような生活をしていたのかを感じることが出来ます。また、お城の一番高いところからは、この小さな街全体と周りの田園地帯と遠くの山や海まで見渡すことが出来ます。お城から見た景色の写真です。
41_Compiano城_003 42_ポントレモーリ_カステッロと景色_032 43_カステラルクァート_ロッカ・ヴィスコンティ_14

教会は、昼休みの時間を除けば中に入れます。でも、午後4時くらいには閉まってしまいます。小さな街の教会ほど、外観とは対照的な内装には驚かされます。こんな小さな街に、何故こんなに豪華な教会があるのだろうと何回感動したことか。ロマネスク様式の古い教会でも、その教会が現役なら、中に入るとバロック調のきらびやかな教会が多いのです。もちろん、内装が質素な教会もいっぱいあります。そんな質素な教会にある半分消えかかっている古いフレスコ画に、何度も感動させてもらいました。どちらかと言うと、内装が質素な教会の方が趣味にあいます。小さな街の教会内部の写真です。
51_フィナルボルゴ_サン・ビアジオ教会_02 52_ボッビオ・ドゥオモ_08 53_チェルヴォ・S_ジョヴァンニ教会_011

宮殿は、現在でもその街の行政機関のオフィスとして使用しているところが多いようです。そんな中にツアリスト・インフォメーションがある場合もありますので、覗いて見る価値はあります。もちろん、博物館として使われているところもあります。
61_ベッリンツォーナ_コムーネとコムーネ広場_003 62_カンデーロ・リチェット城内_003 63_ミッレシモ・コミュナーレ宮殿_001

いくつかの小さな街を訪ねた時に、週末の露天市に遭遇します。そんな時には、街じゅうの人が、その露天市に集まっているのではないかと思うくらい賑わっています。この話は次回に回します。
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2012-07-02(Mon)

イタリアの旅行計画、その11(ふれあい編)

また、前回の更新から大分経ってしまいました。前3回でトラブルの話をしましたが、トラブルは悪いことばかりではなく、トラブルのおかげで思わぬ“ふれあい”があり、イタリア人を良く知る上での絶好の機会にもなったのです。イタリアの公共交通機関のだらしなさよりも、親切なイタリア人に対する感謝の気持ちが大きく、決して、悪い思い出とはなっていません。

もちろん、“ふれあい”はトラブルに逢わなくても、経験できます。今回は、そんな忘れられない“ふれあい”をまとめました。もちろん、ここに書いた以上に“ふれあい”があり、その全部が良い思い出になっているのですが、今回は、その中から、特に忘れられない5つを抜き出しました。

1. クレモナの携帯電話
クレモナに行った時、携帯電話がいきなり真っ暗になり、スイッチを入れなおしても全く動かないのです。旅行の写真は携帯電話をカメラ代わりに使っていたので大問題です。すぐに、街の携帯電話ショップに飛び込んで、調べてもらいましたが、バッテリーの問題ではなく、本体が壊れたとのこと。そこで、写真機能が充実した新しい携帯電話をカードで購入したのですが、その店の女の子は壊れた携帯のデータを新しい方に移す方法がわからないのです。若い女の子でしたが、たどたどしい英語でとても親切でした。色々と試したが駄目だったので、ついに、彼女は、近所のパソコンショップを紹介してくれました。そのパソコンショップには若いお兄さんがいて、彼もとても親切で、携帯電話データの転送など、今までにやったことがないのに、いろいろと調べてくれて、ついにデータ転送をやってくれました。この2人の親切な若い男女に会って、クレモナが大好きになりました。おかげさまで、いつものように、写真もたくさん写すことが出来ました。
11_クレモナ_001 11_クレモナ_002 11_クレモナ_003

2. フィナル・ボルゴの親切なご婦人
フィナル・ボルゴの観光を終えて、次の街であるノーリにバスで移動する際、停留所の場所がわからず、ひとりで困っていると、親切なご婦人が声をかけてくれて、停留所の位置を教えてくれました。しかし、停留所の位置はちょうど街の反対側だったのです。その上、イタリア語だったので、言っていることが良く理解が出来ずにいると、このご婦人は、わざわざ、街の反対側の停留所まで連れて行ってくれたのです。実際に、停留所の位置は非常に分かりづらく、ご婦人が連れてきてくれなかったら、絶対に見つけることは不可能でした。フィナル・ボルゴ(左、中)とノーリ(右)の写真です。
22_フィナールボルゴ_001 22_フィナールボルゴ_002 22_ノーリ街並_13

3. カステッラロ・ラグセッロのバールの主人
ここは、デセンツァーノ駅前からバスで30分弱のところにあるのですが、バスの本数が少なく、ほとんど陸の孤島状態の小さな「最も美しい村」です。帰りのバスを待ちながら、バス停のある広場に面した小奇麗なバールで軽食を取っていると、バールの御主人が、この小さな村で作られた白ワインを薦めてくれました。他のお客も全員、同じ白ワインを飲んで陽気に喋っているので、それにつられて飲んでみると凄く美味しい。例によって、バールの御主人のワインの自慢話が続きます。バスが来ないので、ご主人にバスは何時なのか聞くと、「今日は学校が休みだからバスは来ないよ」とニコニコしながら答えます。でも、知合いのタクシー(白タク)を呼んでくれて、ここに来た時よりも安い金額でデセンツァーノまで送ってもらいました。
330_カステラッロ入口_004 331_カステラッロ城内街並_020 332_カステラッロ城外から_012

4. ヴァルツィのバス運転手
ヴァルツィの街外れで、ザヴァタレッロに移動するバスに乗って座っていたところ、マフィアのような怖い顔をしたバスの運ちゃんが私のところに来て、もちろんイタリア語で何やら言っています。英語で答えると、今度は、かなりめちゃくちゃな英語で「今からザヴァタレッロに行くと、今日中にヴァルツィに戻ることが出来るバスはないよ」と、如何にも東洋系の旅行者に見える私に対してアドバイスしてくれていたのです。ザヴァタレッロで降りる時も、「この停留所に何時にパヴィア行きのバスが来るよ。1本しかないから乗り遅れないように。」とアドバイスもしてくれました。最初は怖かったけれど、顔に似合わず親切な運ちゃんでした。ヴァルツィとザヴァタレッロ(右)の写真です。
44_ヴァルツィ・街の外から_004 44_ヴァルツィ・街並_024 44_ザヴァッテレーロ外_012

5. カステラルクァートのタクシー
日本人以外の外国人には有名な観光地カステラルクァートは、絶対にお薦めです。でも、ここもフィオレンツォーラからバスで20分のところで、バスの本数が少ないのです。特にこの日は日曜日だったので、バスがなく、フィオレンツォーラの街中でベンツのタクシー(白タク)の中で寝ていた運ちゃんを起こして、タクシーで行ったのですが、この運ちゃんがすごく親切で、「タクシーは高いから帰りはバスが良いよ」とアドバイスをくれて、帰りのバス乗り場とバスの時間を教えてくれました。更に、観光しながら裏道を通ってカステラルクァートの丘の一番上まで行ってくれたのです。料金も普通のタクシーよりかなり安かったようです。帰りは、アドバイスに従って、バスで戻り、フィオレンツォーラの街で同じ所で車を止めて寝ていた運ちゃんを起こしてお礼を言うと、自分のように喜んでくれました。本当にいい人です。カステラルクァートの写真です。
55_ロッカ・ヴィスコンティ_04 55_街並_08 55_街並_13

地図を見ながら街を歩いていると、迷子になったのかと心配して声をかけてもらったり、バールで1ユーロのエスプレッソを飲んでいると、つまみを出してくれたり、聞いてもいないのにトイレを教えてくれたり、田舎の街では、親切な人といっぱいふれあいました。アクィレイア(写真左)では、チケット無しでバスに飛び乗ったら、運ちゃんが次の停留所にあるチケット売り場で停まって、他の乗客がいるのにチケットを買うまで待っていてくれました。乗客の誰ひとり不平も言わすにニコニコして待っていてくれました。同じように、コンピアーノ(写真中)でも、パルマまでのチケットを持っていなかったら、途中のチケット売り場で停まってくれて、チケット購入までバスを停めて待っていてくれました。ルーニ(写真右)の考古学博物館では、管理人と警備員の5人全員が、慣れない英語でたった一人の珍しい日本人を案内してくれました。イタリアの田舎の街にはイタリア人との素晴らしいふれあいはいっぱいあります。
66_アクイレイア_020 66_Compiano城_020 66_ルーニのローマ遺跡街並_02

今回は長くなってしまいました。これで、“ふれあい編”は終わりです。次回はまだ考えていませんので、これから考えます。
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matsuohj (パパロンチーノ)

Author:matsuohj (パパロンチーノ)
2008年10月20日から2010年8月23日までの1年10カ月ミラノに滞在。その期間、北イタリアを中心に115ヶ所の街を訪ねました。それも、ほとんどが公共交通機関を利用したものです。この経験で得た情報を一人でも多くのイタリア好きの人に伝えるためのブログです。

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