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2011-08-11(Thu)

イタリアの観光地のランキング、その15(教会の内装)

教会のランキングは“その2”で行いましたが、これだけいっぱいある教会をベスト5で表わすのは乱暴な話です。全体的な評価としてのベスト5に入ることは出来ませんが、一つ一つの教会には特徴があり、その部分だけ見ると、ベスト5に入っている教会よりも素晴らしいものがいくつもあります。それらを少しでもピックアップしたいので、別の観点から教会のランキングを考えました。

教会の建築様式には、ロマネスク、ゴシック、ルネッサンス、バロック等の様式がありますが、この中で一番古いのがロマネスク様式で、10世紀前後から1200年くらいまでに建てられた教会がこれに該当します。造りは非常にシンプルで、重い屋根の重量を壁で持たせているために、壁を厚くして窓が少ないので、教会内部が暗いのが特徴です。その代わり、窓の無い広い壁面内部にはフレスコ画が描かれていて、明るい外部から暗い教会に入り、目が慣れてくると、その重厚なフレスコ画に感動してしまうような教会があります。ロマネスク様式から始まったフレスコ画は、その後の建築様式でも採用されて、その芸術性をより高めていきます。今回は、教会内部の壁絵のランキングを考えました。

今回のランキングは、芸術的(芸術的なセンスが無いので無理です)な観点からではなく、教会の内部に入った時の感動の大きさから選んでみました。即ち、教会の外観とのギャップから来る意外性と宗教的な重厚感から選んだつもりです。

1. アスティのドゥオモ(ロマネスク・ゴシック)
07082010_15_サンタマリア・アッスンタ(ドゥオモ)_035 07082010_15_サンタマリア・アッスンタ(ドゥオモ)_018 07082010_15_サンタマリア・アッスンタ(ドゥオモ)_024
13世紀に建てられたロマネスクからゴシックに繋がる建築様式の大きな大聖堂の中は薄暗く神聖な雰囲気がたちこめています。薄暗さに目が慣れてくると、隙間無くフレスコ画で覆われている大聖堂の内側が目の前に広がります。全ての壁、天井、そして広い屋根を支えている石柱にまでフレスコ画が描かれているのです。また、その一つ一つの絵が素晴らしく、いつまで見ていても飽きることはありません。

2. チヴァーテ、サン・ピエトロ・アル・モンテ修道院(ロマネスク)
19092009_11_サン・ピエトロ教会_06 19092009_09_サンピエトロ教会_04 19092009_09_サンピエトロ教会_07
1時間の山登りの末、やっと辿り着いたロマネスク様式の修道院の中に入ると、古いフレスコ画が迎えてくれます。ルネッサンス期のフレスコ画の芸術性の足元にも及びませんが、如何にも古そうなフレスコ画は、見る人の心を落ち着かせてくれる力を持っています。ここのフレスコ画は、ロマネスク愛好家の間では非常に有名なのだそうです。

3. コルネッロ・ディ・タッソ(ロマネスク)
08052010_C04_コルネッロ村教会_003 08052010_C05_コルネッロ村教会内部_002 08052010_C05_コルネッロ村教会内部_004
この村は人口がわずかに45人だそうです。ベルガモの北の山中にある本当に小さな村なのですが、その村に一つだけあるロマネスクの教会の中に入ると、誰もがびっくりすると思います。この村は15世紀から時計の針が動いていません。教会の内側のフレスコ画もその当時のまま残っているのです。

4. アクレイアの大聖堂(ゴシック)
27062010_03_アクイレイア大聖堂_059 27062010_03_アクイレイア大聖堂_050 27062010_03_アクイレイア大聖堂_049
この大聖堂は世界遺産に登録されています。14世紀に建てられたゴシック建築の教会の中には、4世紀のローマ時代に建てられた教会のモザイク床と11世紀に建てられたロマネスク建築の地下礼拝堂(クリプト)が残っています。モザイクの素晴らしさは言わずもがなですが、クリプトに残っているフレスコ画も見事です。ここに行ったら、モザイク床だけでなくクリプトのフレスコ画も必見です。

5. オルジャスカ、ピオナ修道院(ロマネスク)
26092009_09_ピオナ修道院教会外観_01 26092009_07_ピオナ修道院教会_02 26092009_08_ピオナ修道院回廊_09
コモ湖に突き出た半島の突端に位置しているこの人里離れた修道院には、10-11世紀に建てられた初期ロマネスク様式の教会があります。教会の祭壇の後ろと天井に古いフレスコ画が残っていますが、大半は既に消えてしまっています。教会に繋がっている修道院の回廊は後期ロマネスク様式ですが、回廊の壁にもフレスコ画が残っています。

ルネッサンスやバロック様式の華やかな教会も素晴らしいのですが、単純な造りの古い教会には独特の世界観を感じます。そして、薄暗い内部に入った時に、古いフレスコ画が、その独特の世界観を更に深いものとしてくれます。ロマネスク愛好家が、古い教会を訪ね歩く理由がわかるような気がします。

まだまだランキングは続きます。
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コメント

No title

ロマネスクは重厚で名もない人の彫刻やフレスコにひきつけられますね こちらはどこも訪れたことありません ルッカやピサのなじみのあるロマネスクはみているんですが・・・
カトリックの私は当時の宣教のあり方を考えさせられます

Re: No title

ro-zaさん

いつも、コメントをありがとうございます。
"その16"で、ルッカに触れていますので、よろしければ読んでください。
ルッカのように装飾性が強く大理石で豪華な後期ロマネスクも好きなのですが、石や煉瓦を積みあげただけの寂れた田舎にポツンと建っているロマネスクも好きです。特に、中にはいると感動のフレスコ画に会えたときには、カトリックであるなしに関わらず、わざわざ、こんな田舎まで来た甲斐があったと自己満足に浸ります。
アスティは、簡単に行くことができますから、機会があったら是非訪ねてください。感動することを保証します。

No title

はい ルッカのことは拝見しました 先日TVでもやっていましたね 城壁からの景色も素晴らしく 大聖堂を眺めながらの食事も思い出します アスティは・・あの甘めのスプマンテを思い出してしまって・・・行けるといいのですが 
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2008年10月20日から2010年8月23日までの1年10カ月ミラノに滞在。その期間、北イタリアを中心に115ヶ所の街を訪ねました。それも、ほとんどが公共交通機関を利用したものです。この経験で得た情報を一人でも多くのイタリア好きの人に伝えるためのブログです。

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