2012-03-03(Sat)
イタリアの旅行計画、その5(ミラノから簡単に日帰り旅行が出来るところ)
前回までに、大きな観光地から一気に公共バスを利用しなくては行けないような小さな田舎街(村)までを紹介してしまいましたが、今回は、もう一度基本に戻って、ミラノから簡単に日帰り旅行が出来る観光地を紹介することにします。やはり、イタリアの田舎街に行く前に、メジャーな観光地を一通り訪ねてみたい人は多いと思います。イタリアの田舎街は、それらの計画の延長線上にあります。
ミラノの周りには有名な観光地がいっぱいあります。イタリアの旅行計画、その1では、ミラノから簡単に日帰り旅行が出来る観光地として、世界遺産に登録されているトリノとベッリンツォーナを紹介しましたが、今回は、その他の有名な観光地を出来るだけ紹介するつもりです。
1. ミラノ<――>(世界遺産の街)ブレーシア、ヴェローナ、ヴィチェンツァ、パドヴァ、ヴェネツィア
ブレーシアのサンタジュリア・サンサルバトーレ修道院が2011年に世界遺産に登録されましたので、ミラノから東に走るヴェネツィアまでの路線には5つの世界遺産がずらりと並ぶことになってしまいました。あまりにも有名なロミオとジュリエットの街ヴェローナ、パッラーディオの建物が並ぶヴィチェンツァ、世界で一番古い植物園のある街パドヴァ、そして、終点がイタリアで最も人気のある観光地ヴェネツィアです。どの駅にもミラノ発のユーロスターが停まりますので、ミラノから行くのは簡単です。所要時間も終点のヴェネツィアまでが2時間半ですから、途中駅なら2時間半以内なのでそれほど時間もかかりません。但し、どの街も世界遺産であり観光スポットが多く、日帰りで全てを見尽くすところまでは行きません。しかし、その街の雰囲気を感じるのに十分な観光時間を確保する事は出来ます。写真は、上段がブレーシア(左)、ヴェローナの野外オペラ(中と右)、下段がヴィチェンツァ(左)、パドヴァ(中)、ヴェネツィア(右)です。


2. ミラノ<――>モンツァ、ベルガモ
モンツァはミラノから普通列車で15分です。F1サーキットで有名ですが、旧市街の街並みとバラ園が綺麗なオーストリア風王宮とその周りにある公園(この公園の中にサーキットがあります)が素晴らしいのです。暇な時にぶらりと行って、ゆっくりと街歩きをどうぞ。ベルガモは、ミラノから普通列車で1時間です。ベルガモ終点の列車は本数が多いので、乗っていれば寝ていても着いてしまいます。ベルガモ駅から丘の上にある旧市街のベルガモ・アルタまではバスに乗るのですが、駅前からたくさんの観光客が同じバスに乗りますから、ついて行けば良いだけです。この世界遺産に匹敵すると言っても過言ではない美しい街への日帰り旅行は、ミラノからの日帰り旅行の予行演習としても最適です。写真は左がモンツァの宮殿、中と右はベルガモです。

3. ミラノ<――>ヴェレーゼ(世界遺産)、コモ
マルペンサ・エクスプレスが到着するミラノ・カドルナ駅から私鉄のノルド線で、ミラノから一番近い湖水地方のリゾート地、ヴェレーゼとコモに1時間ほどで行くことが出来ます。両方とも終点ですので、寝ていても到着します。宮殿と別荘の街ヴェレーゼからバスで20分ほどの丘の上に世界遺産のサクロ・モンテがあります。サクロ・モンテの礼拝堂を巡りながら、山々、湖、そしてヴェレーゼの街並まで見える素晴らしい景色は、きっと満足できると思います。コモ湖の玄関口のコモの街は、いつも観光客でいっぱいです。このローマ時代からの古い街を歩くのも素晴らしいのですが、観光船に乗って、世界的な著名人の素晴らしい別荘を巡るも良しです。写真は、左がヴェレーゼのサクロ・モンテからの景色で、中と右がコモの街並みとコモ湖の写真です。

4. ミラノ<――>ストレーザ、ドモドッソーラ(世界遺産)
ミラノからスイスとの国境の街ドモドッソーラへ向かう普通列車を1時間ほど乗るとマッジョーレ湖の玄関口であるストレーザに到着です。ナポレオンをも招待したイソーラ・ベッラに建つボッロメーオ宮殿は、訪ねて損はありません。ミラノからこの路線の普通列車を1時間半乗ると、列車は終点のアルプス麓の街ドモドッソーラに到着です。この街には世界遺産に登録されているサクロ・モンテがあります。ドモドッソーラ駅から歩いて行くことが出来ますが、十字架を背負っていなくても、カルヴァリオの丘を歩いて登るのはちょっと大変です。左の写真がイソーラ・ベッラで、中の写真は、山の上から見たマッジョーレ湖です。右の写真はドモドッソーラのサクロ・モンテです。

5. ミラノ<――>クレモナ、マントヴァ(世界遺産)
今度はミラノから南にあるロンバルディア平野を東に進む路線です。普通列車を1時間乗ると、ヴァイオリンの街クレモナに到着です。この街には何人もの日本人がヴァイオリン工房で職人になる修行をしているそうです。イタリアで一番高い鐘楼(トラッツィオ)からこの中世の街とその先にある緑のロンバルディア平野の眺めは圧巻です。この普通列車を終点までミラノから2時間乗ると、世界遺産の街マントヴァに到着です。この街には独特の雰囲気を感じます。2つの宮殿に描かれているフレスコ画を見逃してはいけません。トラッツィオから見たクレモナの街(写真左)とドゥオモ(写真中)、マントヴァの街並み(写真右)です。

6. ミラノ<――>ピアチェンツァ、パルマ、モデナ(世界遺産)、ボローニャ
ミラノからエミリア・ロマーニャ州を東に進んで横断する普通列車に乗ると、ボローニャまでの2時間20分の間にピアチェンツァ、パルマ、モデナ等の有名な観光地を通ります。どの街で降りても、歴史と文化を感じるだけでなく、美味しい料理とワインがあります。歴史的建造物は、世界遺産のモデナが有名ですが、その他の街も負けてはいません。音楽と絵画はパルマが有名です。チーズと生ハムもパルマ、パスタとワインはボローニャ、でもそれらの街だけでなくこの周辺の全地域に広がっています。どの街も深みのある素晴らしい街です。上段の左の写真はピアチェンツァで中と右はパルマです。下段の左がモデナで、中と右がボローニャです。


7. ミラノ<――>ジェノヴァ(世界遺産)
さて、真っ直ぐに南へ行く普通列車に乗ると、1時間40分でジェノヴァに到着します。この街も世界遺産に登録されています。世界遺産に登録されている宮殿も素晴らしいのですが、この街にはヨーロッパで一番大きな旧市街があります。ちょっと、危険な雰囲気のする港町の旧市街をドキドキしながら歩くのは、海外旅行で味わう楽しみのひとつでもあります。そして、新鮮な魚介類とジェノヴェーゼソースのパスタはお腹も満足させてくれます。ジェノヴァの写真3枚です。

今回挙げた6つの旅行計画は、ミラノから列車で、乗り換えなしで行くことが出来る観光地です。所要時間も、ミラノ<->ヴェネツィアの2時間半(ユーロスター)が最長ですので、チケットさえ購入出来れば行きも帰りも簡単です。それなのに、ミラノの周辺には世界遺産に登録されている観光地が、トリノとベッリンツォーナを含めて12か所もあるのです。日本からのイタリア旅行は、そう簡単に行けるものではありませんので、行ったからには、数多くの世界遺産を見たいと考えるのは自然だと思います。と言う訳で、ミラノを起点とすれば、「最後の晩餐」を含めて13か所の世界遺産を訪ねることが出来るのです。イタリアの田舎街や村に行くのはちょっと大変だと思っている人でも、これらの観光地なら絶対に大丈夫です。
次回は、まだ出てきていない観光地を含めて、ミラノからの日帰り旅行の総まとめを書く予定です。
ミラノの周りには有名な観光地がいっぱいあります。イタリアの旅行計画、その1では、ミラノから簡単に日帰り旅行が出来る観光地として、世界遺産に登録されているトリノとベッリンツォーナを紹介しましたが、今回は、その他の有名な観光地を出来るだけ紹介するつもりです。
1. ミラノ<――>(世界遺産の街)ブレーシア、ヴェローナ、ヴィチェンツァ、パドヴァ、ヴェネツィア
ブレーシアのサンタジュリア・サンサルバトーレ修道院が2011年に世界遺産に登録されましたので、ミラノから東に走るヴェネツィアまでの路線には5つの世界遺産がずらりと並ぶことになってしまいました。あまりにも有名なロミオとジュリエットの街ヴェローナ、パッラーディオの建物が並ぶヴィチェンツァ、世界で一番古い植物園のある街パドヴァ、そして、終点がイタリアで最も人気のある観光地ヴェネツィアです。どの駅にもミラノ発のユーロスターが停まりますので、ミラノから行くのは簡単です。所要時間も終点のヴェネツィアまでが2時間半ですから、途中駅なら2時間半以内なのでそれほど時間もかかりません。但し、どの街も世界遺産であり観光スポットが多く、日帰りで全てを見尽くすところまでは行きません。しかし、その街の雰囲気を感じるのに十分な観光時間を確保する事は出来ます。写真は、上段がブレーシア(左)、ヴェローナの野外オペラ(中と右)、下段がヴィチェンツァ(左)、パドヴァ(中)、ヴェネツィア(右)です。






2. ミラノ<――>モンツァ、ベルガモ
モンツァはミラノから普通列車で15分です。F1サーキットで有名ですが、旧市街の街並みとバラ園が綺麗なオーストリア風王宮とその周りにある公園(この公園の中にサーキットがあります)が素晴らしいのです。暇な時にぶらりと行って、ゆっくりと街歩きをどうぞ。ベルガモは、ミラノから普通列車で1時間です。ベルガモ終点の列車は本数が多いので、乗っていれば寝ていても着いてしまいます。ベルガモ駅から丘の上にある旧市街のベルガモ・アルタまではバスに乗るのですが、駅前からたくさんの観光客が同じバスに乗りますから、ついて行けば良いだけです。この世界遺産に匹敵すると言っても過言ではない美しい街への日帰り旅行は、ミラノからの日帰り旅行の予行演習としても最適です。写真は左がモンツァの宮殿、中と右はベルガモです。



3. ミラノ<――>ヴェレーゼ(世界遺産)、コモ
マルペンサ・エクスプレスが到着するミラノ・カドルナ駅から私鉄のノルド線で、ミラノから一番近い湖水地方のリゾート地、ヴェレーゼとコモに1時間ほどで行くことが出来ます。両方とも終点ですので、寝ていても到着します。宮殿と別荘の街ヴェレーゼからバスで20分ほどの丘の上に世界遺産のサクロ・モンテがあります。サクロ・モンテの礼拝堂を巡りながら、山々、湖、そしてヴェレーゼの街並まで見える素晴らしい景色は、きっと満足できると思います。コモ湖の玄関口のコモの街は、いつも観光客でいっぱいです。このローマ時代からの古い街を歩くのも素晴らしいのですが、観光船に乗って、世界的な著名人の素晴らしい別荘を巡るも良しです。写真は、左がヴェレーゼのサクロ・モンテからの景色で、中と右がコモの街並みとコモ湖の写真です。



4. ミラノ<――>ストレーザ、ドモドッソーラ(世界遺産)
ミラノからスイスとの国境の街ドモドッソーラへ向かう普通列車を1時間ほど乗るとマッジョーレ湖の玄関口であるストレーザに到着です。ナポレオンをも招待したイソーラ・ベッラに建つボッロメーオ宮殿は、訪ねて損はありません。ミラノからこの路線の普通列車を1時間半乗ると、列車は終点のアルプス麓の街ドモドッソーラに到着です。この街には世界遺産に登録されているサクロ・モンテがあります。ドモドッソーラ駅から歩いて行くことが出来ますが、十字架を背負っていなくても、カルヴァリオの丘を歩いて登るのはちょっと大変です。左の写真がイソーラ・ベッラで、中の写真は、山の上から見たマッジョーレ湖です。右の写真はドモドッソーラのサクロ・モンテです。



5. ミラノ<――>クレモナ、マントヴァ(世界遺産)
今度はミラノから南にあるロンバルディア平野を東に進む路線です。普通列車を1時間乗ると、ヴァイオリンの街クレモナに到着です。この街には何人もの日本人がヴァイオリン工房で職人になる修行をしているそうです。イタリアで一番高い鐘楼(トラッツィオ)からこの中世の街とその先にある緑のロンバルディア平野の眺めは圧巻です。この普通列車を終点までミラノから2時間乗ると、世界遺産の街マントヴァに到着です。この街には独特の雰囲気を感じます。2つの宮殿に描かれているフレスコ画を見逃してはいけません。トラッツィオから見たクレモナの街(写真左)とドゥオモ(写真中)、マントヴァの街並み(写真右)です。



6. ミラノ<――>ピアチェンツァ、パルマ、モデナ(世界遺産)、ボローニャ
ミラノからエミリア・ロマーニャ州を東に進んで横断する普通列車に乗ると、ボローニャまでの2時間20分の間にピアチェンツァ、パルマ、モデナ等の有名な観光地を通ります。どの街で降りても、歴史と文化を感じるだけでなく、美味しい料理とワインがあります。歴史的建造物は、世界遺産のモデナが有名ですが、その他の街も負けてはいません。音楽と絵画はパルマが有名です。チーズと生ハムもパルマ、パスタとワインはボローニャ、でもそれらの街だけでなくこの周辺の全地域に広がっています。どの街も深みのある素晴らしい街です。上段の左の写真はピアチェンツァで中と右はパルマです。下段の左がモデナで、中と右がボローニャです。






7. ミラノ<――>ジェノヴァ(世界遺産)
さて、真っ直ぐに南へ行く普通列車に乗ると、1時間40分でジェノヴァに到着します。この街も世界遺産に登録されています。世界遺産に登録されている宮殿も素晴らしいのですが、この街にはヨーロッパで一番大きな旧市街があります。ちょっと、危険な雰囲気のする港町の旧市街をドキドキしながら歩くのは、海外旅行で味わう楽しみのひとつでもあります。そして、新鮮な魚介類とジェノヴェーゼソースのパスタはお腹も満足させてくれます。ジェノヴァの写真3枚です。



今回挙げた6つの旅行計画は、ミラノから列車で、乗り換えなしで行くことが出来る観光地です。所要時間も、ミラノ<->ヴェネツィアの2時間半(ユーロスター)が最長ですので、チケットさえ購入出来れば行きも帰りも簡単です。それなのに、ミラノの周辺には世界遺産に登録されている観光地が、トリノとベッリンツォーナを含めて12か所もあるのです。日本からのイタリア旅行は、そう簡単に行けるものではありませんので、行ったからには、数多くの世界遺産を見たいと考えるのは自然だと思います。と言う訳で、ミラノを起点とすれば、「最後の晩餐」を含めて13か所の世界遺産を訪ねることが出来るのです。イタリアの田舎街や村に行くのはちょっと大変だと思っている人でも、これらの観光地なら絶対に大丈夫です。
次回は、まだ出てきていない観光地を含めて、ミラノからの日帰り旅行の総まとめを書く予定です。
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