2012-07-02(Mon)
イタリアの旅行計画、その11(ふれあい編)
また、前回の更新から大分経ってしまいました。前3回でトラブルの話をしましたが、トラブルは悪いことばかりではなく、トラブルのおかげで思わぬ“ふれあい”があり、イタリア人を良く知る上での絶好の機会にもなったのです。イタリアの公共交通機関のだらしなさよりも、親切なイタリア人に対する感謝の気持ちが大きく、決して、悪い思い出とはなっていません。
もちろん、“ふれあい”はトラブルに逢わなくても、経験できます。今回は、そんな忘れられない“ふれあい”をまとめました。もちろん、ここに書いた以上に“ふれあい”があり、その全部が良い思い出になっているのですが、今回は、その中から、特に忘れられない5つを抜き出しました。
1. クレモナの携帯電話
クレモナに行った時、携帯電話がいきなり真っ暗になり、スイッチを入れなおしても全く動かないのです。旅行の写真は携帯電話をカメラ代わりに使っていたので大問題です。すぐに、街の携帯電話ショップに飛び込んで、調べてもらいましたが、バッテリーの問題ではなく、本体が壊れたとのこと。そこで、写真機能が充実した新しい携帯電話をカードで購入したのですが、その店の女の子は壊れた携帯のデータを新しい方に移す方法がわからないのです。若い女の子でしたが、たどたどしい英語でとても親切でした。色々と試したが駄目だったので、ついに、彼女は、近所のパソコンショップを紹介してくれました。そのパソコンショップには若いお兄さんがいて、彼もとても親切で、携帯電話データの転送など、今までにやったことがないのに、いろいろと調べてくれて、ついにデータ転送をやってくれました。この2人の親切な若い男女に会って、クレモナが大好きになりました。おかげさまで、いつものように、写真もたくさん写すことが出来ました。

2. フィナル・ボルゴの親切なご婦人
フィナル・ボルゴの観光を終えて、次の街であるノーリにバスで移動する際、停留所の場所がわからず、ひとりで困っていると、親切なご婦人が声をかけてくれて、停留所の位置を教えてくれました。しかし、停留所の位置はちょうど街の反対側だったのです。その上、イタリア語だったので、言っていることが良く理解が出来ずにいると、このご婦人は、わざわざ、街の反対側の停留所まで連れて行ってくれたのです。実際に、停留所の位置は非常に分かりづらく、ご婦人が連れてきてくれなかったら、絶対に見つけることは不可能でした。フィナル・ボルゴ(左、中)とノーリ(右)の写真です。

3. カステッラロ・ラグセッロのバールの主人
ここは、デセンツァーノ駅前からバスで30分弱のところにあるのですが、バスの本数が少なく、ほとんど陸の孤島状態の小さな「最も美しい村」です。帰りのバスを待ちながら、バス停のある広場に面した小奇麗なバールで軽食を取っていると、バールの御主人が、この小さな村で作られた白ワインを薦めてくれました。他のお客も全員、同じ白ワインを飲んで陽気に喋っているので、それにつられて飲んでみると凄く美味しい。例によって、バールの御主人のワインの自慢話が続きます。バスが来ないので、ご主人にバスは何時なのか聞くと、「今日は学校が休みだからバスは来ないよ」とニコニコしながら答えます。でも、知合いのタクシー(白タク)を呼んでくれて、ここに来た時よりも安い金額でデセンツァーノまで送ってもらいました。

4. ヴァルツィのバス運転手
ヴァルツィの街外れで、ザヴァタレッロに移動するバスに乗って座っていたところ、マフィアのような怖い顔をしたバスの運ちゃんが私のところに来て、もちろんイタリア語で何やら言っています。英語で答えると、今度は、かなりめちゃくちゃな英語で「今からザヴァタレッロに行くと、今日中にヴァルツィに戻ることが出来るバスはないよ」と、如何にも東洋系の旅行者に見える私に対してアドバイスしてくれていたのです。ザヴァタレッロで降りる時も、「この停留所に何時にパヴィア行きのバスが来るよ。1本しかないから乗り遅れないように。」とアドバイスもしてくれました。最初は怖かったけれど、顔に似合わず親切な運ちゃんでした。ヴァルツィとザヴァタレッロ(右)の写真です。

5. カステラルクァートのタクシー
日本人以外の外国人には有名な観光地カステラルクァートは、絶対にお薦めです。でも、ここもフィオレンツォーラからバスで20分のところで、バスの本数が少ないのです。特にこの日は日曜日だったので、バスがなく、フィオレンツォーラの街中でベンツのタクシー(白タク)の中で寝ていた運ちゃんを起こして、タクシーで行ったのですが、この運ちゃんがすごく親切で、「タクシーは高いから帰りはバスが良いよ」とアドバイスをくれて、帰りのバス乗り場とバスの時間を教えてくれました。更に、観光しながら裏道を通ってカステラルクァートの丘の一番上まで行ってくれたのです。料金も普通のタクシーよりかなり安かったようです。帰りは、アドバイスに従って、バスで戻り、フィオレンツォーラの街で同じ所で車を止めて寝ていた運ちゃんを起こしてお礼を言うと、自分のように喜んでくれました。本当にいい人です。カステラルクァートの写真です。

地図を見ながら街を歩いていると、迷子になったのかと心配して声をかけてもらったり、バールで1ユーロのエスプレッソを飲んでいると、つまみを出してくれたり、聞いてもいないのにトイレを教えてくれたり、田舎の街では、親切な人といっぱいふれあいました。アクィレイア(写真左)では、チケット無しでバスに飛び乗ったら、運ちゃんが次の停留所にあるチケット売り場で停まって、他の乗客がいるのにチケットを買うまで待っていてくれました。乗客の誰ひとり不平も言わすにニコニコして待っていてくれました。同じように、コンピアーノ(写真中)でも、パルマまでのチケットを持っていなかったら、途中のチケット売り場で停まってくれて、チケット購入までバスを停めて待っていてくれました。ルーニ(写真右)の考古学博物館では、管理人と警備員の5人全員が、慣れない英語でたった一人の珍しい日本人を案内してくれました。イタリアの田舎の街にはイタリア人との素晴らしいふれあいはいっぱいあります。

今回は長くなってしまいました。これで、“ふれあい編”は終わりです。次回はまだ考えていませんので、これから考えます。
もちろん、“ふれあい”はトラブルに逢わなくても、経験できます。今回は、そんな忘れられない“ふれあい”をまとめました。もちろん、ここに書いた以上に“ふれあい”があり、その全部が良い思い出になっているのですが、今回は、その中から、特に忘れられない5つを抜き出しました。
1. クレモナの携帯電話
クレモナに行った時、携帯電話がいきなり真っ暗になり、スイッチを入れなおしても全く動かないのです。旅行の写真は携帯電話をカメラ代わりに使っていたので大問題です。すぐに、街の携帯電話ショップに飛び込んで、調べてもらいましたが、バッテリーの問題ではなく、本体が壊れたとのこと。そこで、写真機能が充実した新しい携帯電話をカードで購入したのですが、その店の女の子は壊れた携帯のデータを新しい方に移す方法がわからないのです。若い女の子でしたが、たどたどしい英語でとても親切でした。色々と試したが駄目だったので、ついに、彼女は、近所のパソコンショップを紹介してくれました。そのパソコンショップには若いお兄さんがいて、彼もとても親切で、携帯電話データの転送など、今までにやったことがないのに、いろいろと調べてくれて、ついにデータ転送をやってくれました。この2人の親切な若い男女に会って、クレモナが大好きになりました。おかげさまで、いつものように、写真もたくさん写すことが出来ました。



2. フィナル・ボルゴの親切なご婦人
フィナル・ボルゴの観光を終えて、次の街であるノーリにバスで移動する際、停留所の場所がわからず、ひとりで困っていると、親切なご婦人が声をかけてくれて、停留所の位置を教えてくれました。しかし、停留所の位置はちょうど街の反対側だったのです。その上、イタリア語だったので、言っていることが良く理解が出来ずにいると、このご婦人は、わざわざ、街の反対側の停留所まで連れて行ってくれたのです。実際に、停留所の位置は非常に分かりづらく、ご婦人が連れてきてくれなかったら、絶対に見つけることは不可能でした。フィナル・ボルゴ(左、中)とノーリ(右)の写真です。



3. カステッラロ・ラグセッロのバールの主人
ここは、デセンツァーノ駅前からバスで30分弱のところにあるのですが、バスの本数が少なく、ほとんど陸の孤島状態の小さな「最も美しい村」です。帰りのバスを待ちながら、バス停のある広場に面した小奇麗なバールで軽食を取っていると、バールの御主人が、この小さな村で作られた白ワインを薦めてくれました。他のお客も全員、同じ白ワインを飲んで陽気に喋っているので、それにつられて飲んでみると凄く美味しい。例によって、バールの御主人のワインの自慢話が続きます。バスが来ないので、ご主人にバスは何時なのか聞くと、「今日は学校が休みだからバスは来ないよ」とニコニコしながら答えます。でも、知合いのタクシー(白タク)を呼んでくれて、ここに来た時よりも安い金額でデセンツァーノまで送ってもらいました。



4. ヴァルツィのバス運転手
ヴァルツィの街外れで、ザヴァタレッロに移動するバスに乗って座っていたところ、マフィアのような怖い顔をしたバスの運ちゃんが私のところに来て、もちろんイタリア語で何やら言っています。英語で答えると、今度は、かなりめちゃくちゃな英語で「今からザヴァタレッロに行くと、今日中にヴァルツィに戻ることが出来るバスはないよ」と、如何にも東洋系の旅行者に見える私に対してアドバイスしてくれていたのです。ザヴァタレッロで降りる時も、「この停留所に何時にパヴィア行きのバスが来るよ。1本しかないから乗り遅れないように。」とアドバイスもしてくれました。最初は怖かったけれど、顔に似合わず親切な運ちゃんでした。ヴァルツィとザヴァタレッロ(右)の写真です。



5. カステラルクァートのタクシー
日本人以外の外国人には有名な観光地カステラルクァートは、絶対にお薦めです。でも、ここもフィオレンツォーラからバスで20分のところで、バスの本数が少ないのです。特にこの日は日曜日だったので、バスがなく、フィオレンツォーラの街中でベンツのタクシー(白タク)の中で寝ていた運ちゃんを起こして、タクシーで行ったのですが、この運ちゃんがすごく親切で、「タクシーは高いから帰りはバスが良いよ」とアドバイスをくれて、帰りのバス乗り場とバスの時間を教えてくれました。更に、観光しながら裏道を通ってカステラルクァートの丘の一番上まで行ってくれたのです。料金も普通のタクシーよりかなり安かったようです。帰りは、アドバイスに従って、バスで戻り、フィオレンツォーラの街で同じ所で車を止めて寝ていた運ちゃんを起こしてお礼を言うと、自分のように喜んでくれました。本当にいい人です。カステラルクァートの写真です。



地図を見ながら街を歩いていると、迷子になったのかと心配して声をかけてもらったり、バールで1ユーロのエスプレッソを飲んでいると、つまみを出してくれたり、聞いてもいないのにトイレを教えてくれたり、田舎の街では、親切な人といっぱいふれあいました。アクィレイア(写真左)では、チケット無しでバスに飛び乗ったら、運ちゃんが次の停留所にあるチケット売り場で停まって、他の乗客がいるのにチケットを買うまで待っていてくれました。乗客の誰ひとり不平も言わすにニコニコして待っていてくれました。同じように、コンピアーノ(写真中)でも、パルマまでのチケットを持っていなかったら、途中のチケット売り場で停まってくれて、チケット購入までバスを停めて待っていてくれました。ルーニ(写真右)の考古学博物館では、管理人と警備員の5人全員が、慣れない英語でたった一人の珍しい日本人を案内してくれました。イタリアの田舎の街にはイタリア人との素晴らしいふれあいはいっぱいあります。



今回は長くなってしまいました。これで、“ふれあい編”は終わりです。次回はまだ考えていませんので、これから考えます。
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