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2010-10-28(Thu)

チヴァーテ、サン・ピエトロ・アル・モンテ修道院

ミラノの北30キロ、コモ湖の“人”の字の右足の先にある街レッコの南西4キロにある人口4000人に満たない小さな街がチヴァーテです。南にはアンノーネ湖が広がり、北側はコモ湖との間にある険しい山々が迫っています。この山の中にひっそりと建っているのが、ベネディクト会のサン・ピエトロ・アル・モンテ修道院です。この修道院教会はロマネスク様式の教会内に残るフレスコ画と漆喰細工がみごとで、イタリアでも有数なロマネスク芸術と言われています。確かに、何冊かのロマネスク芸術の写真集に、この教会の壁に描かれた11世紀のフレスコ画が載っているのを見たことがあります。しかし、この修道院は標高663メートルの山頂に建っている上、そこに到達するまで細く険しい山道を徒歩で1時間以上も登って行かなくてはいけないのです。
伝説では、最後のロンバルディア王が772年に息子である王子の悪い目を奇跡的に癒した水に感謝して、ここに修道院を建てたと言われています。現実に、5~8世紀の建物跡がこの地域に見つかっているそうです。今に残る修道院の記録では、9世紀にスイスのサンクト・ガレン修道院(世界遺産)から修道長と35人の修道士がここに移って来たとあります。現存する建物は、この時代のものと言われています。また、1097年にミラノ司教が亡くなる前に数年をここで過ごしたことも記録に残っています。その後しばらく閉鎖されていましたが16世紀から再び修道士が入り現在に至っています。
19092009_16_チヴァーテ風景・午後_01 19092009_05_ポッツオ村・午前中_02 19092009_05_ポッツオ村・午前中_03

まだ現役の修道院ですから世俗から隔離しておかないといけないのでしょう。それにしても、ここに来たことを何度も後悔するほど厳しい登りの山道でした。途中で見える素晴らしい景色だけが、この修道院まで登ろうとする気持ちを維持させてくれます。途中で何人かの人と出会いましたが、登山靴を履いた本格的な登山の格好でした。
19092009_06_サンピエトロへの山道_03 19092009_10_教会からの風景_08 19092009_14_帰り道の風景_03

何とか、普通の運動靴で標高663メートルにたどり着きましたが、ここがこの山の頂上ではなく登りの山道は更に続いています。しかし、修道院を取り囲む石垣を見たときには全身の力が抜けるほどほっとしてしまって、これ以上登るのは無理な状態でした。石垣のアーチ型の門を潜り抜けて修道院の敷地に入ると、直ぐに石造りの礼拝堂が目に入りました。続けて、深い緑の草原に建つ修道院教会、その後ろの高い山々、まさに、サウンド・オブ・ミュージックの世界です。無意識に“ついに登りきったぞ!”と言葉が飛び出し、満足感が体中に湧き上がり、石垣の上に腰を下ろして、この素晴らしい景観をしばらく眺めて疲れを癒しました。教会は10世紀前後の初期ロマネスク様式で石造りの壁に木造の瓦葺の屋根が乗っているシンプルなものですが、この山の中の草原に建つその姿は、見る人を感動させる力があります。建設機械のない昔の人が、良くこんな山の上に建てたものです。
19092009_08_サンピエトロ修道院・礼拝堂_01 19092009_09_サンピエトロ教会_01 19092009_10_教会からの風景_11
19092009_11_サン・ピエトロ教会_08 19092009_13_教会からの風景_04 19092009_11_サン・ピエトロ教会_12

修道院教会内のフレスコ画は2007年から保護のために特別な許可なしに見ることが出来ないとの情報がありましたが、許可の取り方もわからずにここまで来てしまい見ることが出来るのか不安だったのですが、修道院教会のドアは広く開かれていて、出入りは全く自由です。教会の中には、数人の修道士の方が忙しそうに働いていました。有名なフレスコ画、“悪魔(サタン)のドラゴンと戦う天使”及び“12使途と天上のエルサレム”は入口裏の壁と入口の天上部分に描かれていました。初期のロマネスク芸術ですが、その色(特に緑色)の鮮やかさには驚きます。漆喰細工も入口付近の明るいところにありました。写真撮影の許しももらって、問題なく撮影もさせてもらいました。いくら保護しているといっても、こんな山奥ですから、管理もそれほど厳しくないようです。フレスコ画もじっくり見ることが出来て、本当に、苦しい道のりをここまで登ってきた価値がありました。
19092009_09_サンピエトロ教会_06 19092009_09_サンピエトロ教会_10 19092009_09_サンピエトロ教会_12

ミラノからチヴァーテまでは、ポルタ・ガリバルディから、1時間間隔のレッコ行き普通列車(Linea S)で約1時間、料金は4.2ユーロです。但し、チヴァーテの駅の位置があまり便利の良いところではないので、今回、この列車は使いませんでした。ミラノ中央駅から1時間間隔(朝9時台を除く)で出ているレッコ又はティラーノ行きの普通列車は、途中でモンツァに停まるだけなので40分でレッコに到着します。料金も3.6ユーロです。レッコ駅前からErba/Como行きのLinea C40のバス(ASFバス)に乗ると約20分でチヴァーテの街の中心部まで行ってくれます。料金は片道1.35ユーロで、平日は30分間隔、日曜祝日でも1~2時間に1本あります。バスはチヴァーテのイセッラ通りのバス停で降りてください。万が一、乗り越してしまった場合でも、次の停留所で降りれば問題ありません。但し、その停留所には帰りのレッコ行きのバスが停まりませんので注意してください。ミラノへの戻りは、ちょっと歩きますがチヴァーテ駅からでも、イセッラ通りのバス停からバスに乗ってレッコ経由でもどちらでも構いません。レッコは遊覧船の拠点です。コモに比べて派手さはありませんが、落ち着いた雰囲気の観光地です。
19092009_18_レッコ・午後・街並_03 19092009_18_レッコ・午後・街並_04 19092009_19_レッコ・午後・コモ湖_06

チヴァーテの街からサン・ピエトロ・アル・モンテ修道院までは徒歩しかありません。チヴァーテの鉄道駅もバスの停留所もアンノーネ湖の一番低いところにあります。サン・ピエトロ・アル・モンテ修道院の標識に沿って山に向かって歩くと直ぐに上り坂になります。まずは、ボッツォ村を目指します。この村までは道路も舗装してあり、かなり急な登り道はつらいのですが、それほど問題はありません。ボッツォ村の入口から眼下のチヴァーテの街とアンノーネ湖はとても綺麗です。ボッツォ村は人口数十人の小さな村で、古い石の家が数件並んでいます。小さなつぶれそうなカフェが一つあるだけで、石の家と家畜以外には何もない村です。村を過ぎると道路は狭くなりますが、暫くは長閑な田舎の道になります。でも、大変になるのはここからです。サン・ピエトロ・アル・モンテ修道院の標識を頼りに先に進むと長閑な田舎道がだんだん険しい登りの山道になってきます。山道に入ってからサン・ピエトロ・アル・モンテ修道院までの道のりはかなりの距離で、しかも、途中に湧水が飲める程度の休憩所が2ヶ所あるだけです。深い樹木に覆われ、石を敷き詰めた細くて険しい山道が延々と続きます。ここからは体力と根性で登るしかありません。
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Author:matsuohj (パパロンチーノ)
2008年10月20日から2010年8月23日までの1年10カ月ミラノに滞在。その期間、北イタリアを中心に115ヶ所の街を訪ねました。それも、ほとんどが公共交通機関を利用したものです。この経験で得た情報を一人でも多くのイタリア好きの人に伝えるためのブログです。

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