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2010-11-06(Sat)

ルーニ

また、寒い霧のミラノを抜け出して東リヴィエラ方面に行ってきました。しかし、この日は、残念ながら全国的な曇り空で夕方まで晴れ間が見えませんでした。それでも、気温はミラノより4,5度は高く、雨にもあわずに旅を楽しめました。ルーニは、多分、イタリアでも知る人ぞ知る人口が1000人にも満たない小さな村です。チンクエ・テッレ等の有名な観光地のある東リヴィエラの海岸線から、わずか2キロほど陸地に入ったところにあるのですが、観光客もいないひっそりとしたところです。でも、この村には古代ローマ遺跡があるのです。ルーニは、今でこそ畑ばかりの過疎の村ですが、ローマ時代には、ローマからマルセイユに繋がるAurelia街道とローマからイギリスのカンタベリーまで続くFrancigena街道が分岐する交通要所で、しかも、今は海岸線が2キロ先になってしまいましたが、昔はここに港があったのです。当時、人口10万人を抱えていた大都市で、今でも、Luniginanaと呼ばれる地域(北はパルマ、西はラ・スペツィア、東はマッサ、南はリグーリア海まで)は、その支配下にありました。紀元1000年までは街として存在していたのですが、近隣諸国との抗争のみならず、海岸線が2キロ遠ざかり、ペスト・マラリアの流行で住民のほとんどは周辺の街に移り住んだために、ルーニは消滅して、今の畑ばかりの田舎の村に落ちぶれてしまったのです。

近隣の町、サルザーナからバスでルーニの国鉄駅まで来て、そこからは歩いて行かなくてはいけません。村の中は、さすがに畑ばかりで、道路も舗装はされていますが、長いこと修理もしていないので穴だらけです。周りには商店もありません。そんな道を10分ほど歩くとローマ遺跡が見えてきます。ローマ劇場の遺跡を見ていると遺跡の管理人のおじさんが遺跡公園に博物館があると教えてくれました。細い畑の畦道を抜けるとローマ時代のフォロ跡が遺跡公園になっています。その中にまだ出来て間もない小さな博物館がありました。観光客が来るとは思えない博物館では、管理人とガイドさんの総勢4名が、遠い日本から来た、多分、この日たった一人の観光客を歓待してくれて、やっと探し出したと思われるくしゃくしゃの英語の説明書を差し出して、片言の英語で説明をしてくれました。博物館にはここで掘り出したローマ時代の立派な彫刻が並んでいます。博物館の外に広がるフォロの遺跡も、たった一人の日本人のために専属のガイド付いて周ってくれました。遺跡は、まだ、ほとんどが掘り出しただけの状態で、復元はまだこれからです。
20022010_03_ルーニ村景色_01 20022010_06_ローマ遺跡円形劇場_05 20022010_05_ローマ遺跡公園_01

公園の中には神殿跡もあり、遺跡はかなりの規模です。ローマ時代の港の跡は、遥か遠くの海から完全に隔離されていて、わびしさを感じます。専属ガイドさんは非常に親切で、次々と遺跡を見せてくれます。最後には、まだ、完成していない博物館の建物まで見せてくれて、そこで復元中のモザイク床と壁画を見せてくれました。ガイドさんによると、まだ、この地域の発掘を進めているそうで、今は羊の牧草地になっているところの地下にもローマ遺跡が眠っているそうです。でも、ここに、大勢の観光客が来るようになるのは何年先になるのか見当も付きません。それでも、村上げての村おこしなのだと思います遺跡見学を終えて、博物館に戻り、丁重なお礼をして別れるまで3時間近くも片言の英語の説明を聞いたことになります。
20022010_07_ローマ遺跡神殿_05 20022010_07_ローマ遺跡神殿_09 20022010_08_ローマ遺跡屋敷跡_03
20022010_09_ローマ遺跡モザイク_03 20022010_10_ローマ遺跡フォロ_10 20022010_11_ローマ遺跡街並_03

遺跡公園を出ると、直ぐ近くにある円形闘技場跡まで歩きました。直ぐ近くなのですが、大きな畑が間にあるために10分以上も遠回りして歩かなくてはいけません。円形闘技場跡は管理人が常駐していない為に一般に公開されていませんが、荒い金網のフェンスが遺跡の直ぐ近くにあるだけで全く問題なく見学が出来ます。誰もが自由に見ることが出来るので、遺跡が保存できるのかどうか心配になってきます。
20022010_13_ローマ遺跡円形闘技場_03 20022010_13_ローマ遺跡円形闘技場_25 20022010_13_ローマ遺跡円形闘技場_15

思いもかけず、ローマ遺跡の見学に時間がかかり、空を見ると雲が途切れて赤く染まっていました。畑の先にある山も綺麗に見えてきました。よく見ると、山の上に村があり、そこには教会やお城があるのがわかります。この村の畑の周辺には電線も見えず、畑の灌漑設備も岩を削った溝を使っています。多分、この景色は数百年間変わっていないのかもしれません。明日は良い天気になりそうです。
20022010_12_ローマ遺跡公園景色_02 20022010_14_ルーニ村景色_02 20022010_14_ルーニ村景色_01

ルーニに行くことはかなり前から決めていたのですが、なかなか計画が難しくて延び延びになっていました。最終的に決まった計画は、ミラノからエミリア・ロマーニャ州のパルマの一つ手前のフィデンツェを通り、そこからアペニン山脈を突っ切る列車でリグーリヤ州のサルザーナに出る方法でした。この列車は1日に2本くらいしかありません。ミラノ・ロゴレドからの所要時間が3時間40分で料金は13.1ユーロです。サルザーナからルーニまではイタリア国鉄もありますが、ルーニには本数の少ない各駅停車の普通列車しか停まりませんので当てになりません。従って、サルザーナ駅から歩いて2,3分のところにあるバス・ターミナルからラ・スペツィア-カッラーラ間を走るATCバスでルーニの国鉄駅まで行きました。サルザーナからの所要時間は12,3分で料金は片道1.15ユーロです。
帰りもサルザーナまではバスで戻り、サルザーナから、今度は30分間隔である普通列車でラ・スペツィアまで(3駅ほどで料金は1.9ユーロ)行き、ラ・スペツィアからインターシティに乗り、ジェノヴァ経由でミラノ中央駅(所要時間3時間15分で料金は22ユーロ)に戻りました。ここは、日帰りで行くぎりぎりのところです。
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Author:matsuohj (パパロンチーノ)
2008年10月20日から2010年8月23日までの1年10カ月ミラノに滞在。その期間、北イタリアを中心に115ヶ所の街を訪ねました。それも、ほとんどが公共交通機関を利用したものです。この経験で得た情報を一人でも多くのイタリア好きの人に伝えるためのブログです。

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